フランス高等教育機関入学希望者の振分手続はデータ保護法違反


フランスのデータ保護監督機関であるCNILは、高等教育・研究省に対して、高等教育希望者の振り分けを自動化された意思決定のみによって行うことをやめるとともに選考過程の透明性を高めるよう求めた。CNILが公式webサイトで伝えた。

フランスの高等教育は、伝統的な大学(universités)、高等職業学校(écoles supérieures professionnelles)、グランゼコール(grandes écoles)準備学校などのコースに別れており、中等教育修了を認証する国家試験であるバカロレア(baccalauréat)に合格した候補者は、Admission Post-Bac (APB) と呼ばれるwebサービスに進学希望先と希望順位を提出し、APBが一定の基準に従って候補者を振り分ける仕組みになっている。

CNILは、このAPBによる振分手続に関する苦情を受け、今年3月からAPBによるデータ処理がEUデータ保護指令(95/46/EC)に基づくフランスのデータ保護法に適合しているかどうかを調査していた。

CNILによると、APBは候補者の居住地、家族状況、志望順位を基準として、アルゴリズムに従って自動的に候補者の進学先を振り分けていたが、これは、個人に法的効果を生じさせる意思決定を自動化された処理のみに基いて行うことを禁止するフランスデータ保護法第10条に違反する。また、同法第32条に基づく個人への情報提供についても、APBポータルにおける情報提供は不十分だと判断した。さらに、振分けの基準となるロジックとその機能についての正確な情報を候補者が得ることができず、これは同法第39条に違反すると判断した。

高等教育・研究省が改善の動きをとらない場合、CNILは正式な調査手続を開始するという。

https://www.cnil.fr/fr/admission-post-bac-apb-mise-en-demeure-pour-plusieurs-manquements

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