シュレムス氏主宰の個人データ保護活動団体noybが欧州司法裁判所決定を受け、101の欧州企業のFacebook、GoogleへのEU-米国間データ移転継続につきデータ保護監督機関に苦情の申立


苦情の申立の概要

マックス・シュレムス氏が共同創設者である個人データ保護活動団体European Center for Digital Rights「noyb」( none of your businessの略)は、2020年8月17日、101のEU企業についてデータ保護監督機関に対して苦情の申立を行ったことを noyb のwebサイトにて公表した。これら101社は、同年7月16日の欧州司法裁判所(CJEU)による、EU-US privacy shield が無効であるとの決定(以下「Schrems II決定」)から1か月たった時点でも、それぞれのwebサイトを訪問した利用者データを法的根拠なくFacebookとGoogleに送り続けている、という理由で苦情の申立を行っているものである。

 

苦情の申立の理由

noybは、以下の理由から、FacebookとGoogleに対するデータ転送について法的根拠がないとし、各国のデータ保護監督機関に必要な措置を取るように求めている。

  • 簡単なHTMLソースの分析によれば、大多数のEUのwebページでは、Schrems II決定から1か月経過後の今も依然としてGoogle Analytics や Facebook Connect を利用している。
  • FacebookとGoogleの両者は、米国の1978 年外国情報監視法(Foreign Intelligence Surveillance Act of 1978)(以下「FISA」)702条等の支配下にある。
  • Googleは依然として、Privacy shield を根拠として主張している。
  • FacebookはSCCを根拠として主張している。しかし、Schrems II決定はFISAがEUの基本的人権を侵している、米国での受領者がFISAの下にある場合にはSCCを利用することが出来ない、と明確に判断している。

 

EU、EEA域内全加盟国にわたる101社のリストを公開

noybのサイトでは、101社のリストが公開されており、苦情の申立先はEU、EEA域内の全加盟国のデータ保護監督機関に及ぶ。

 

更なる苦情の申立を計画

noybは、Schrems II決定を受け、EU及び米国の企業への圧力を増していく計画である。シュレムス氏は「ある程度変更するのに時間がかかるのは理解しているが、全く無視している会社があり許容できない。今後、段階を追って、この判決を侵す管理者、処理者、そして、アイルランドDPAのように必要な法執行をしないデータ保護監督機関に対して行動していく」とコメントしている。

 

noybの告発のニュース

https://noyb.eu/en/101-complaints-eu-us-transfers-filed

101社のリスト

https://noyb.eu/en/eu-us-transfers-complaint-overview

 

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