欧州委員会、BREXIT移行期間終了に伴う準備についてコミュニケ


EUの執行機関である欧州委員会(European Commission)は、7月9日、イギリスのEU離脱移行期間が今年いっぱいで終了することに伴い、EU加盟国市民、公共機関、企業が準備すべきことをまとめたコミュニケを発表した。

全体は、物の貿易、サービスの貿易、エネルギー、移動及び旅行、社会保障制度、会社法・民事法、データ・デジタル・知的財産権、EUの国際合意の8つの部分から構成される。

データ移動に関する部分の概要は以下の通り。

データ移動に関する部分の概要

移行期間中、イギリスは、EUのデータ保護法制度に拘束される。したがって、現時点では、EUから英国への個人データの移動は、何らの制限なく行うことができる。

2021年1月1日以降、EUからイギリスへの個人データ移転は、EUのルール(EU域外)第三国へのデータ移転に関する安全措置を遵守しなければならない。このようなルールは、EUのGDPRおよび法執行に関する指令に規定されている。

(イギリスのEU離脱に伴う)政治宣言にあるとおり、EUは、2020年末までにイギリスにおけるデータ保護制度の評価を完了させるべく最善の努力を払う。欧州委員会は、現在、このような評価を行っており、イギリスとの間で累次にわたる技術的会合を開催した。一方、イギリスは、同国データ保護法にもとづき、2024年末まで、EU加盟国に対して十分性認定が与えられている。イギリスのEUに対する十分性認定は、2024年末までに見直される

EU加盟国の公的機関および事業者は、EUのイギリスに対する十分性認定が行われるかどうかに関わりなく、イギリスへの個人データ移転がEUのデータ保護法令を遵守するよう必要な措置をとらなければならない。このような法遵守は、BCR、SCCなどGDPRが予定している域外移転の適法化に関する適切なセーフガードまたはGDPR49条の域外移転の例外規定により達成できる。

 

<以下IIJ注解>

イギリス政府が移行期間を延長しないことを明言したことに伴い、2021年1月1日以降、EUからイギリスへの個人データ移転は、EU域外の第三国への移転となる。EUとイギリスは、十分性認定に関する協議を続けているが、2020年末までに十分性認定が完了しない場合に備え、EUからイギリスに個人データを移転する事業者は、SCCなど、GDPRが用意する別の手段により、移転を適法化する措置が必要である。反対に、イギリスからEUへの個人データ移転については、2024年末まで、特段の措置なく行うことができる。

【コミュニケCOM(2020)324原文】
https://ec.europa.eu/info/sites/info/files/brexit_files/info_site/com_2020_324_2_communication_from_commission_to_inst_en_0.pdf

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