中国 いよいよ個人情報保護法の立法化


個人情報保護法の立法化

現在開会中の全国人民代表大会に向けて、法務作業委員会が個人情報保護法(中国名「个人信息保护法」)の草案を作成している、とのことである。法務作業委員会で意見交換がなされ更なる修正の上、全国人民代表大会常任委員会へ提出され審議される見込みである。

中国では現時点で日本の個人情報保護法のような包括的に個人情報を保護する法令は存在しない。しかし、ビッグデータや人工知能などの新技術の発達に伴い、個人情報の収集・活用が拡大し、個人情報の保護強化の要請が中国でも高まっている。そこで、2017年3月に個人情報保護法の草案が公表され、2019年12月に全国人民代表大会常任委員会のスポークスマンは個人情報保護法が2020年の立法計画に含まれていることを発表していた。また、近年、個人情報の権利と個人情報処理規則に関するサイバーセキュリティ法、民法、刑法、eコマース法などが制定されたり、改正されたりしている。

香港の国家安全法

現在開会中の全国人民代表大会では、法務作業委員会が「香港特別行政区における国家安全保障の維持のための法制度と執行メカニズムの確立と改善に関する全国人民代表大会の決定(草案)」(中国名「全国人民代表大会关于建立健全香港特别行政区维护国家安全的法律制度和执行机制的决定(草案)」)(以下「本決定」という)を策定したことが話題になっている。

香港基本法23条には、「反逆行為を禁止し、国を分裂させ、反乱を扇動し、中央人民政府を覆し、国の秘密を盗み、外国の政治組織またはグループが香港特別行政区で政治活動を行うことを禁止する」といった内容の規定があるが、この23条を具体化する法律はいまだに成立していない。本決定に基づき、全国人民代表大会常設委員会は、関連法を策定し、その法律は香港基本法の附属書IIIとなり、香港において実施される、とのことである。

 

【全国人民代表大会の公式ウェブページ(個人情報保護法について)】
http://www.npc.gov.cn/npc/c30834/202005/b6b0627ffb9e4ab382811b39d7ba9106.shtml

【全国人民代表大会の公式ウェブページ(国家安全法について)】
http://www.npc.gov.cn/npc/c30834/202005/e235c7a3ebea43ca98aa80032590e924.shtml

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