IAB Europe 等がTCF 2.0 の正式リリースを発表


IAB Europe とIAB Tech Lab、TCF 2.0 の正式リリースを発表 −デジタルマーケティングにおけるクッキー(Cookie)規制遵守に必須のフレームワーク−

2019年8月19日、IAB EuropeとIAB Tech LabはTCF (Transparency and Consent Framework) v2.0 の正式リリースを発表した。2018年4月のv1.0以来のバージョンアップとなる。

IAB Europe TCFは、広告主、媒体管理者、デジタル広告関係事業者(アドバタイザー、AdTechベンダー、パブリッシャー等)の間でEU一般データ保護規則(GDPR)、ePrivacy Directiveに対応したクッキー同意の取得および関係主体間の情報伝達を容易に行えるようにするフレームワークである。

TCF 2.0では、データ処理の目的に関するより詳細でわかりやすい説明等により、ユーザーへより高い透明性とコントロールを提供するとしている。

7月にイギリス、フランスのデータ保護当局であるICOおよびCNILが相次いでGDPR、ePrivacy Directiveに基づくクッキー規制の運用に関する新ガイドラインを公開した。デジタル広告のように複数の当事者が関与するクッキー利用について、両当局はほぼ足並みをそろえ、管理するWebサイトにサードパーティクッキーを設定するWebサイト管理者およびデジタル広告関係事業者のようなサードパーティはいずれも情報提供および同意取得の責任を負う管理者の立場に立つとし、ICOはさらに踏み込んで、利用者とのインタフェイスを持たないデジタル広告関係事業者は、情報提供および同意取得の義務を果たすために、Webサイト管理者との関係において適切な措置を講じなければならないとの見解を公にした。つまり、Webサイト管理者は、IAB Europe TCFのようなフレームワークを用いて、デジタル広告関係事業者のために情報提供および同意取得を代行し、さらに、Webサイト管理者は同意取得・撤回をデジタル広告関係事業者に伝達しなければならないことが明らかにされたといえる。

ただ、リアルタイム入札を中心として多数の事業者が関与するデジタル広告エコシステムにおいて、あるWebサイトに設定されたクッキーにより取得された個人データが開示先となり、その評価・分析に関与するデジタル広告関係事業者をもれなく特定することはきわめて困難であり、両当局は今後も関係業界と対話を進めるとしている。

8月21日のDIGIDAY UKの記事によると、Googleも来年3月までに、TCFへの参画を表明している模様。デジタル広告業界の関係者は、Googleの参加有無はTCFの普及に大きく影響するとみている。Googleの参加およびイギリス、フランスガイドラインで関係事業者の義務が明確化されたことを受け、TCF普及の流れは加速していく可能性がある。

欧州域内でのデジタルマーケティング活動に携わる事業法人およびデジタル広告関連事業者は、ターゲティング広告を取り巻く規制運用の落ち着きどころについて、当局の動向を注意深く把握する必要がある。IIJは、この方面の動きを引き続きウォッチし、最新情報を提供していく。

IAB Europeによるプレスリリース記事
https://iabeurope.eu/iab-europe-iab-tech-lab-release-updated-transparency-consent-framework/(リンク切れ)
DIGIDAY UK記事:The GDPR Impact Google to join IAB’s revamped GDPR framework by next March
https://digiday.com/media/google-to-join-iabs-revamped-gdpr-framework-by-next-march/

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